大切な思いをこめてみた、私のZINE
原宿ビームス、東京カルチャーアートで開催された「Here is ZINE Tokyo展」も今日が最後。
私が作ったZINEは、初日に完売。
そのあと3冊追加制作したら、これもおかげさまで即、完売しました。
ドキドキしながらの参加だったけど、本当に嬉しいことです。
買ってくださった皆さん、そして見に行ってくださった方達にも、本当にありがとうございました!
で、買えなかった、遠方なので見に行けなかったという方達に(私自身の備忘録としても)ZINEの中身をアップします。
わたしは踊り子
お金がないの
わたしはきれいよ
でもお金がないの
私はスカートが好き
布をたっぷりつかった広がるスカート
でもスカートを買うお金がないの
死んだママがのこしていった箱を見つけた
そうだ この中のものを使ってスカートを作ろう
お天気のいい日は 白いスカートをはこう
レースがすてきなスカートを
ティアードスカートが好き 大好き
パッチワークのスカートをはくと
ジプシーのような気分になるの
アコーディオンみたいだから
アコーディオンプリーツっていうのね
そのまんまね
こどものころなりたかったのは
ほんとうは踊り子じゃなくて お姫さま
わたしは踊り子
むかしの踊り子
ほんとうは もう おばあさん
今はもう 踊れない
けれど今でも 踊りが好きなの
広がるスカートが好きなの
きれいなものが 大好きなの
だからつくるの
きれいなスカートを
踊るわたしを想像しながら
今日も 明日も あさっても
カタコトカタコト
カタコトカタコト
そして最後に手紙をつけました
捨てるのが苦手です。
買うのは得意です。
いつか、と思って買うこともしょっちゅうです。
そんな私の引き出しには、出番がないまましまわれているものたちが、
あふれるほどにつまっています。
こどもの頃はお絵かきばかりしていました。
ぬりえも好きでした。
同じクラスの女の子たちのために、たくさんの着せ替え人形をつくったりもしていました。
センスのセの字も知らなくて、スキルのかけらもなかったけれど、
切ったり貼ったり縫ったり描いたりが、楽しくて楽しくて…
あの頃の無心に、ちょっとかえってみたくなりました。
母が娘時代に勤めていた貿易会社の輸出用の生地見本。
21歳のとき、はじめて行ったフィレンツェで見つけたパネトーネを包む紙は、当時すでにアンティーク。
包みをほどいたあとも捨てられないリボン。お菓子を食べ終わったあとも捨てられない包み紙。etc etc
古いものから今のものまで、素材はすべて家の片隅にあったものです。
手にとってくださってありがとう。
わたしの中に今もいる、8歳の女の子がよろこんでいます。
そして、きっと、今までひっそりと そばにいつづけてくれたものたちも。
2012年3月2日
中村のん