わたしと明日のおしゃれなカンケイ

スタイリスト&エッセイストの中村のんの日々、印象に残った出来事。

デモの歴史が塗り替えられた日

3月から毎週金曜の夜、首相官邸前で行われている再稼働反対デモ。
先週に引き続き、仲間達と行ってきました。
今回は、表参道駅で待ち合わせした人数が、先週より膨れあがりました。先週、私たちが行ったことを知って、一緒に参加したいと連絡をくれた人の中にはデモ初体験の人が何人もいました。

「今日は、どのくらい集まるのかしらね」
「ここだけでも倍以上増えてるんだから、倍の人数は予想できるよね」
「そうなるといいね」
5時半に待ち合わせして、6時〜始まるデモに向かいました。

霞ヶ関の駅から地上に上がった途端、人の多さに圧倒されました。
先週、報道された4万人以上をはるかに上回るであろう数と、熱気が初っぱなから押し寄せてきました。

集まっているのは、老若男女、ごくごく普通の人達です。
「再稼働反対!」と声を挙げてはいるものの、その声はヒステリックなものではなく、淡々と平和を訴えてる声に聞こえました。

スマホを上に掲げて撮影する人、液晶を見つめ、いじっている人の数は、はかり知れません。
ツイッターフェイスブックなど、SNSを通じて知って集まってきた人達が、今度は現場から発信する立場。
中にいる人との連帯感をもつと同時に、思いがあっても参加できなかった人とも連帯感を。

デモの列の中にいながら、ツイッターをチェックして、集まった人数が10万人を突破したことを知って、ヤッタ〜!と、みんなで声を挙げました。
(その後、20万人という報道も)
自分が大河の一滴になれたことへの喜びも、静かに噛みしめました。

暗くなってからも人の数は増え続け、熱気は上がり続けました。
お年寄りも、子供も帰りません。

警察官の数も凄かったけど、誰もが穏やかな表情で、親切な誘導をしてくれました。
8時の終了時間がきて、主催者側がスピーカーで「大声を出さないで下さい。速やかに解散して下さい」と人々に呼びかけました。
まるで、アリーナライブが終わったあとのように、大勢の人達が、地下鉄の構内に向かいました。
あんなに大勢の人が集まったのに、通勤電車よりも殺気だった雰囲気が感じられないデモ。
内側には怒りの気持ちがあっても、怒りという手段が有効ではないことを知っている、平和を願う人達が集まったデモであることを実感しました。

この写真は、赤旗からの転載です。ここに見える粒々のひとつひとつに生活があり、守るべき人がいて、思いがあります。

こちらは、今朝の東京新聞です。

届いて欲しい、平和と安全を祈る、みんなの声。
そして、届くまで声を挙げ続けてゆきたい。

時代は明らかに、変わってきてる。動いてる。
一人一人が昨日起こしたアクションが、良き未来に繋がってゆくことを信じたい今日です。