わたしと明日のおしゃれなカンケイ

スタイリスト&エッセイストの中村のんの日々、印象に残った出来事。

夢の世界の桜

昨日、4月2日、うちの近所の野川で「一夜限りの桜ライトアップ」が行われました。
「夢の世界に迷い込んだみたい」この言葉がぴったりくる風景でした。


野川の両側を埋め尽くす450本の桜の木は、およそ45年前、この地域に住む富豪が寄贈したものなのだそう。
そして、この日のライトアップは照明機材の会社、アークシステムが無償で提供したものだそう。
そしてそして、このアークシステムは、昨年、私がやったイベントに協力してくださった会社だということを翌日知って、さらに感動しました。



大勢の見物客が押し寄せてたけど、人の多さが全然ストレスにならなかったわけは、桜に乗じて商売をしている人がいなかったから、桜に乗じて宴会をしている人がまったくいなかったから。
誰もが桜を愛でる目的のみで訪れてる雰囲気は、とても平和的で、「いい気」が満ちてました。

映像関係のライトマンが当てた照明には、桜を最大限美しく見せるセンスと愛が込められてて、お年寄りもカップルも赤ちゃんも、みんな上を見上げてニコニコしてた。
理屈はいらない。ただひたすら感動するのみ。


寄贈された桜。無償で当てられた照明。
お店が一軒もない場所。ただで味わえる感動。
お金の匂いがしないからこそ、「俗」を離れた「この世のものではない」、まるで天国にいるような感動を味わえたのかも。

桜は人を平和にする。
日本に生まれてよかったと一番強く感じるのは、やっぱり桜の季節ですね。


アークシステムさん、ライトマンのみなさん、ボランティアのみなさん、
ありがとうございました!


私がもしもうんとお金持ちだったら、この世からいなくなる前に、「桜を寄贈」、そんな粋なことをやりたいな〜なんて、夢想までしてしまいました(笑)