わたしと明日のおしゃれなカンケイ

スタイリスト&エッセイストの中村のんの日々、印象に残った出来事。

デヴィッド・ボウイが繫いでくれた貴重なご縁。思い出と昨日。

昨日(1月21日)はタケ先生(菊池武夫)さんと、ロンドン在住のファッションデザイナー神戸真知子さんとお食事をしました。

席に座ってすぐ、真知子さんからバサッと、イギリスの新聞やマガジンを手渡されました。
ボウイの訃報が流れたあと、当然ながらイギリスの新聞の一面や、雑誌のカバーは、ボウイの写真で彩られたそう。



思い出します。
2013年、ロンドンのミュージアム、V&Aでデヴィッド・ボウイの大回顧展『DAVID・BOWIE IS』が開催されることになったとき、「絶対いらっしゃい。うちに泊まれば宿泊費はかからないんだから」と、背中を強く押してくださった真知子さんのお言葉に甘えて、ロンドンまで飛んでいった私でした。

大感激した展示を観れたのは、真知子さんのおかげといえますし、
元々知り合いではあったけれど、真知子さんと急激に親しくなったのは、この旅行がきっかけでした。


私がロンドンから帰国する前日、タケ先生ご夫妻がロンドンに着かれました。
このときの私にとって、タケ先生はまだ雲の上の人で、「タケ先生とお食事することになったけど、のんちゃんも一緒に来ない?」と言う真知子さんの言葉にも、畏れ多いと思う気持ちから躊躇する私でした。

「緊張しなくても、ぜーんぜん大丈夫よ」と言ってくださる真知子さんのお言葉に甘えて同席させていただき、帰りにはタケ先生のカジュアルなお人柄に触れてこんな写真も撮っていただいたのでした。


そして、このときの出会いが、その後、私のイベントにトーク出演していただくことにも繋がったのでした。


昨夜は、そのタケ先生と真知子さんとでお食事しながら、デヴィッド・ボウイについて、そして三人の共通の知り合いである、ボウイの写真家として有名な鋤田正義さんや、ボウイのスタイリストをやられていた(私にとっては師匠の)ヤッコさん(高橋靖子さん)や、70年代にボウイの衣装を手掛けていた山本寛斎さんの話題、
そして、70年代のファッションや、それを取り巻く当時の空気等々について話がどんどん広がり、タケ先生からは当時の貴重なエピソードも色々お聞きしました。


継承してゆくこと、語り継いでゆくこと、文化へのリスペクトの大切さ、
そして「文化」には、伝統工芸や伝統芸能やアカデミックなもののみならず、ファッションも、ポップスも含まれるべき。
ニューヨーク市が「1月20日」をデヴィッド・ボウイデイとすることにしたことや、http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160121-00000007-mnet-musi
ベルギーの天文台が、星座に「デヴィッド・ボウイ」の名前を付けたこと、http://www.gizmodo.jp/2016/01/post_663825.html
またイギリスの例などを話題にしながら、
はたしてわが国は、ファッションや音楽をひとつの文化として、どれほどの敬意をはらっているのだろう?そんなことについても、熱く語り合いました。

これもデヴィッド・ボウイのおかげといえる貴重なひとつの縁です。

話に盛り上がりすぎて(笑)タケ先生と真知子さんのスナップ、撮り忘れました。
昨日、撮った写真はこれだけ(笑)