わたしと明日のおしゃれなカンケイ

スタイリスト&エッセイストの中村のんの日々、印象に残った出来事。

『Tomorrow パーマネントライフを探して』

私は「引き寄せの法則」を信じています。頭で信じているのではなく、自分自身の経験を通して「それはある!」と固く信じています。
そんな私に最近起こった「引き寄せ」は、もうすぐ新しい年を迎えようとする「今」にふさわしいものでした。

そこそこ満足しながら日常を送っている人でも、地球環境、現在の資本主義による経済のあり方、教育問題、食の流通等々について考えたとき、「このまま変わらなくていいと思う」と言える人はごく少数なのではないでしょうか。
むしろ「このままじゃヤバくね?」と、もやもや感じている人がほとんどなのではないでしょうか?

もちろん私もその一人であるのですが、そんな私が最近たまたま招待していただいた四つのイベントは、どれもが今の私にとって、もっとも必要なヒントと刺激をくれるものでした。

ひとつめ。
先日、フランスで公開されて110万人を動員したドキュメンタリー映画『Tomorrow パーマネントライフを探して』の試写を兼ねたイベントに招待していただきました。

監督である女優のメラニー・ロランは妊娠中に、21人の科学者たちが「私たちが今のライフスタイルを続ければ、人類は決して遠くない未来に絶滅する恐れがある」と意見をまとめた学術雑誌『ネイチャー』の記事を読んで、ひどくショックを受けました。

そして、子どもたちの幸せな未来のために解決策を求めて、フード、エネルギー、マネー、新たな教育の今を巡る映像作家としての旅を始めました。行った先は、フランス、イギリス、ベルギー、アメリカ、インド、デンマークアイスランドフィンランド
そこで各分野において新たなライフスタイルにシフトしている人々に出会います。
ここから先のストーリーは、ブログ10日分を費やしても書ききれないほどの深さと広さです。
でも観終ったあとの感想として伝えたいのは、深刻なテーマを扱いながら、深刻な気持ちどころか、ハッピーな気持ちになる映画だったこと。
バックに流れる音楽のセンスもよく、インタビューに答える人たちも、きっと「シフト」するには苦労も葛藤もあったことと思うけど、とても楽しく今を生きてるエネルギーにあふれているのです。
2時間という長さもワクワクしながらあっという間で、観終ったあと、なんだか自分の中に新たな希望みたいなものが立ち上がってる気持ちになりました。
『Tomorrow パーマネントライフを探して』は12月23日〜渋谷のシアターイメージフォーラムで公開されます!
公式サイトはこちら↓
http://www.cetera.co.jp/tomorrow/



招かれた(引き寄せられた)二つめは、ヘンプ(麻)フードを提供するライブ。

ヘンプオイル、ヘンプシードを使ったお料理は全部オーガニック。
恵比寿のマルゴ・デリの橋本和美さんが作ったお料理は、体に優しいだけでなく、見た目もとっても楽しく美しく、ヘンプオイルやヘンプシードを一人でも多くの人に知って欲しい、広げてゆきたいという思いにも感動しました!


この数日後、恵比寿のマルゴに行って、オーナーの橋本和美さんから、始められたきっかけをお聞きしました。
「肉、魚を悪だとは思わないけど、地球環境や食の流通を考えたとき、植物性だけでこんなに美味しく安全な食があるんだということを伝えたくて」という思いと、お店をやる傍ら、さらに「食」の知識を深めるために学校にも通い、コツコツと地道に研究を重ねてこられた様子に感動しました。


マルゴのサイトはこちらです。
http://www.maru5ebisu.jp/


そして、三つめめは、「SHOKAY」(ショーカイ)の展示会。
日本支部を、林路美代さん民子さんのご姉妹がやられています。


チベット族の財産であるウシ科の動物、ヤクの毛で編んだニットは、上質感あふれる肌触りもカシミア並に気持ちよく、シンプルで普遍的なデザインも素敵ですが、何より素晴らしいのは、この商品を買うことが、貧しいチベット族の人たちへの支援に繋がるところです。

中国の貧しい村の人たちの援助に繋がる手編みのニットには、編んだ人の名前が書かれたタグがついています。これは、経済的なことだけでなく、編み手の「誇り」にも繋がることだそう。

この「SHOKAY」を10年前に立ち上げたのは、アメリカの大学に通う台湾系、香港系の二人の女の子たちでした。
彼女たちが、貧しい地域の人たちの支援を目的に起業して成功するまでのストーリーについて書かれた本『世界を変えるオシゴト』を購入して、今、ワクワクしながら読んでいます。
この思いに賛同されて日本支部を立ち上げられ、この本の翻訳もされた林さん姉妹とご縁をもてたことも幸せに思います。


SHOKAYの公式サイトはこちら↓
http://shokay.jp/story/


四つめに招待された(引き寄せられた)のは、ガーナのパラダイスシードを使ったお料理のイベントでした。

日本ではまったくというほど知られていないパラダイスシードと水月(みづき)ちゃんの出会いは幕張メッセで開催された「食」のイベントでした。アフリカのコーナーで「何これ?」から「美味しい!」と思った水月ちゃんはパラダイスシードをもっと知るために単身ガーナへ。
約3年かけて、会社を立ち上げ、ガーナに農地を借りて、パラダイスシードの元であるジンジャー科の植物の無農薬栽培を現地の人たちを集めてやってもらうようにしたところからのパワフルな行動のストーリーを、驚きと感動をもって質問攻めで聞きました。
水月ちゃんがやったことは、ガーナの人たちに仕事をもらたしただけでなく、ガーナの人たちに向けた意識改革ともいえるものでした。

私もこの日初めて知ったパラダイスシード、どうして日本で今まで知られなかったの?と思える、万能に使えそうな、とっても美味しいお味でした。もちろん買いました!
パラダイスシードについての詳しいことはこちらから↓
http://www.sharetrade.jp/paradiseseed/about.html


ここに書いた五つのイベント。

まさに『パーマネントライフを探して』の如く、「新しいライフスタイルを求めてシフトしていった人たち」との立て続けの出会いと語らい。
どれもが愛のある女性たちの行動によるものであり、
「すべての物事は偶然ではなく必然」と思いながら生きている私への、なにやらメッセージにも思えることでした。

ちなみに、11月には横浜パシフィコで行われたダライ.ラマ14世の講演にも行きました。
「自分ひとりが幸せになろうとしても、それは真の幸せには繋がらない」という法王のお言葉は、世界がこんな風な時代だからなおさら、多くの人の心に響いたことと思います。もちろん、私にとっても今まで以上に響く言葉でした。



さあ、2017年、どう生きよう。
でもそれもきっと次に起こる出来事や出会いによって、自然と導かれていくような気がしています。