わたしと明日のおしゃれなカンケイ

スタイリスト&エッセイストの中村のんの日々、印象に残った出来事。

「東京蚤の市」から見えてくる「今」

一日一日が紙吹雪のように飛んでった感の11月でした。もう12月に入ってしまったけれど、11月のことで、どうしても書き残しておきたい出来事をアップします。

知り合いでもある私の地元にある手紙社は、数年前、狛江のお寺の境内で「もみじ市」という名の市を始めました。
ほんの小さく始めたその規模が、年々大きくなって多摩川の河川敷で行われるようになり、前回からは「東京蚤の市」という名称で京王閣で開催されるようになりました。なので、今回は二回目、11月24日の土曜日に行ってきました。

競輪場だからこそ撮れた面白い構図。気に入ってる写真です!

こんな物が売られていました。アンティークはどんな物でも絵になるので、たーくさん撮ちゃった。いっぱいアップしてますが、これでも、ほんの一部。









コーヒー豆を入れる用のブラジルのドンゴロス、私も買いました!

開催される度にお客さんの数も増えてるけど、お店の雰囲気作りも、どんどんレベルアップしてってる印象です。


若者の活字離れ、これからは電子書籍の時代、これからは本がなくなるなんて言う人もいるけど、なんのなんの、古本のコーナーはいつも大人気です。

私が買ったのはこの3冊。昭和40年代の子供服、おもしろーい!
和田誠さんと平野レミさんご夫婦の共著。今度レミさんちに遊びに行ったら、忘れずお二人にサインしていただこう!
雰囲気ある麻で編んだ靴下は新品です。

原宿や渋谷より、よっぽどオシャレな人が多い印象で、
歩いてるオシャレなカップルや友人同士が、「オシャレな人がいっぱいいるね」と言い合ってる声が、あちこちから聞こえてきたのも面白かったです。みんな物だけじゃなくて、人間ウォッチングやファッションチェックも楽しんでる感じ。
とくに今回は「オシャレな男性」の姿が目立ってて、この場にピッタリなレトロファッションをたくさん目にしました。個人的にも好みなので、昭和な香りにテンション上がった!ちょっとタイムスリップした気分?

こういうファッションの女の子は、ここで見つけた物を、どんな風に飾ったり使ったりするのかなー等々、想像するのも楽しい。


オシャレな家族連れも多く、子どもたちも楽しんでいました。

今年渋谷にできたヒカリエに行っても、原宿の交差点にできたビルに行っても、正直いってちっとも楽しくない私。
あまりにも長きにわたって毎日のように、いろんなお店やオシャレな商品を見続けてきたせいで、物にも買い物にも飽き飽きしてしまってきたのかな、なんてふと思うことがあります。
でも東京蚤の市では、こんなにテンション上がって、アレも欲しい、コレも欲しいとなって、いつまでもここにいたいと思いながら、何度も広い会場をグルグルしてしまった私。
失ってなかった!十代の頃、オシャレなお店がポツンポツンと増えてきた原宿や下北沢を巡って、ワクワクしてたあの頃の気分を。その発見も嬉しかった!
そしてきっと、ここにいる他の人達も。。。。
きっちりブランディングされ、デザインやプロデュースされたお店やファッションビルに飽き飽きしてる人たちって、きっと少なくないと思うのです。本当に、物が好きで、オシャレな人なら尚更。
そういう人たちが、今求めてる「物」だけじゃなくて、マインドも、ここにはあるんだなー、だから男性も女性も、みんなこんなに嬉しそうに物を眺めてるんだなー、そんな風に思ったのでした。


手紙社さん、どうか末永く、この催しを続けてくださいね。そして、商業的にはあまり発展していかないことを、心から祈りたいです!

屋外のお店だからこその風景、この写真も映画的で、気に入ってます!