わたしと明日のおしゃれなカンケイ

スタイリスト&エッセイストの中村のんの日々、印象に残った出来事。

石原左知子さん、大竹しのぶさんと、仮設住宅のクリスマス会

震災直後から、サチさんこと石原左知子さんが継続して支援し続けてきた石巻市牡鹿半島の地域。
「クリスマスプレゼントプロジェクト」では、大勢の方達の協力によって、たくさんのプレゼントが集まりました。http://gris7noir.exblog.jp/14958854/
被災地に何度も足を運んできたサチさん。今年最後の訪問は、仮設住宅の集会所で行われるクリスマス会。
私も、大竹しのぶさんと一緒に参加しました。

クリスマスらしくラッピングされたたくさんのプレゼントが玄関を入ってすぐの棚に置かれていました。どれも心のこもったプレゼントです。


贈って下さった方達の名簿も張り出されていました。被災地の方々と、協力して下さった方々両方への、サチさんの細やかな心遣いが伝わってきます。

きよしこの夜」をみんなで唄って、クリスチャンのしのぶちゃんのお祈りによって始まったクリスマス会。

子どもから、おじいちゃん、おばあちゃんまで、みんなしのぶさんの訪問に大喜び。
気さくなしのぶちゃんは、一人一人の話に聞き入ったり、笑顔で握手したり。会場はクリスマスらしい和やかな雰囲気。


楽しくなって、突然、民謡を唄って踊り出すおばちゃんも。


会話する中で、話すほうも聞くほうも、思わずつらい表情になってしまう場面も時折あって、笑顔の下にある被災地の方達の悲しみが、深く伝わってきました。震災当時、東京にいた私たちにとっては想像を絶する話のどれもが、ほんの数ヶ月前に起こった出来事。。。。


外に出たら、いつのまにか自然とサイン会みたいな光景に。
「いつもテレビで観ている人がここにいることが信じられない!」「夢みたい」そんな声が、あちこちから聞こえてきました。

「震災があったからこそ、こうしてしのぶさんにも会えたんだものね…」「お忙しいのに、こんな遠くまでわざわざ、本当に有り難い」、おばちゃんたちの優しい言葉に、思わず胸が熱くなりました。

みんなで集合写真を撮りました。
しのぶちゃんを真ん中に。前の列にサチさん。左端に私。


たくさんの元気な笑顔に出会えたけど、ちょっと歩くと、まだまだこんな風景が広がっています。


でも、牡鹿半島の海と空はとても青く美しい。
安心して、以前のように漁のできる日が、一日も早く来ることを祈ります。

仮設住宅の壁に貼られていた言葉。ここで見ると、特別な思いがこみ上げてきます。

そして、サチさんのクリスマスプロジェクトの告知と、しのぶちゃんの色紙。思いのこもった2つの紙を、じっと見入ってしまいました。


私にとっては、家族以外の人達と初めて過ごしたクリスマスイブでしたが、長年の最高の友と、そして、たくましい被災地の人達と過ごしたひとときは、一生忘れることのできない貴重な時間となりました。みなさんから聞いた言葉、もらった思いは、言葉では言い表せないくらい大きなプレゼントでした。
サチさん、しのぶちゃん、お疲れさまでした!

石巻から車で約2時間。雪がちらつく仙台の街は、美しくライトアップされ、まさにクリスマスイブにふさわしい風景でした。



「明日が、今日よりいい日になりますように」

この9ヶ月間、精力的に支援活動を続けてきたサチさんを突き動かしていたのはまさに、被災地の人々に対するサチさんのこの思いだったのだと思います。
自分にとっても、家族や友人達にとっても、日本中の人々にとっても、世界の人々にとっても、「明日が、今日よりいい日になりますように」と、心から祈る2011年、クリスマス。