わたしと明日のおしゃれなカンケイ

スタイリスト&エッセイストの中村のんの日々、印象に残った出来事。

平田暁夫先生の魂は永遠に

3月19日に永眠された日本を代表する帽子デザイナーの平田暁夫先生。
皇室の方々のお帽子をはじめ、エレガントでアートな、そしてモードなお帽子を作り続けてこられた先生。
再びお会いできなくなってしまったことはとても悲しく淋しいことではありますが、先生の89年の生涯に尊敬と感謝を込めて、本当に長い間お疲れ様でしたと、深々と頭を下げたい気持ちでご冥福を祈りました。

4月10日、先生のご自宅で開催されたお帽子の展示会に伺いました。
玄関を開けた途端、迎て下さった奥様にお悔やみを申し上げるより先に、ワー!素敵!と、思わず声を上げてしまいました。



メンズのお帽子も素敵で、「似合う男性」として咄嗟に仲良しの山田さんの顔が浮かび、その場から「今何処?すぐ来れる?」と電話をして呼びつけてしまいました(笑)
そして飛んできた山田さん。ほら、やっぱり似合う!で、もちろんその場でオーダーを。呼ばれてよかったでしょ?(笑)




平田先生の四十九日もまだ明けてはいませんが、奥様とお嬢さんの欧子さんと並んで写真を撮っていただきました。
長年にわたって先生と二人三脚でやってこられた奥様、お会いする前は正直いって悲しみにうちひしがられおられるのではと心配していましたが、以前と変わらない素敵な笑顔にお会いできて嬉しかったです。

欧子さんがデザイナーとしてやられているHat Akio Hirata とは別に、
Akio Hirataも、先生の魂を受け継いだ形で欧子さんが続けてゆかれるそうです。



平田暁夫先生への感謝と追悼の意を込め、貴重な思い出の写真をアップします。

2011年6月、スパーラルガーデンで開催された「ヒラタノボウシ」展のレセプションパーティでの先生と宇野亜喜良さん。


パーティで、先生と作詞家の松本隆さんと私。
偉大な方なのに、少しも偉ぶらず、誰にでも優しい先生は本物の紳士でした。
そして好奇心旺盛でユーモラスな方でもありました。
ご縁をもたせていただけたことは私の人生にとって宝物です。



先生は今頃、こんな風景の天国で安らかにしていらっしゃる。もしかしたら天国でもお帽子を作っていらしゃるような気がします。