わたしと明日のおしゃれなカンケイ

スタイリスト&エッセイストの中村のんの日々、印象に残った出来事。

1968 - 1972 TOKYO の写真展

野上眞宏(マイク野上)さんの写真展「BLUE TOKYO 1968-1972]が、港区白金台のBIOTOPで、5月19日〜30日まで開催されています。

18日に行われたレセプションのパーティに行ってきました。

はっぴいえんどの写真で有名なマイクさんは、私が作った写真集『70’HARAJUKU』の参加カメラマンでもあります。

27歳で渡米し、30年以上をニューヨークで過ごされていましたが、今回の写真展に展示された写真は、21歳から25歳の間に撮られたものです。
細野晴臣さんと立教大学で同級生だったマイクさんは、はっぴいえんどのメンバーと行動を共にしながら、彼らのスナップを撮っていたそうですが、この当時はまだプロカメラマンにはなっておらず、でもその感性の瑞々しさとともに、写真の早熟な構図に驚きます。

これはマイクさんの作品の中のもっとも有名な一枚です。
1971年に発売されたはっぴいえんどのアルバム「風街ろまん」のイラストの元となったオリジナルも展示されています。

7年前に私が青山の円形劇場で松本隆さんと一緒にいたとき、このアルバムへのサインをお願いにきたファンの方がいて、そのとき、私が瞬間的に撮ったスナップをここに並べたくなりました。

会場では6月に発売される写真集『BLUE TOKYO 1968-1972』が先行発売されていたので、写真集と、はっぴいえんどの写真のTシャツを購入しました。

背中のデザインも素敵です。

展示も写真集にも、はっぴいえんどだけでなく、当時キラキラしていた数々のミュージシャンたちの姿を見ることができます。
ルイズルイス加部さんの、あの時代ならではのカッコよさに目が釘付けになりました。

つのだひろさん、吉田美奈子さんの若かりし頃の姿も。


大学卒業後、マイクさんは写真家・鋤田正義さんのアシスタントになりましたが、師匠の鋤田さんも会場にいらしていました。

この日は、鋤田さんのドキュメンタリ映画「SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬」が公開される前日でしたが、この映画を撮影したカメラマンのマーク東野さん、鋤田さんの元アシスタントでもありこの映画の撮影カメラマンでもある北島元朗さんも一緒に、マイクさんを囲んでいるところを撮らせていただきました。

貴重なメンバーとの記念写真に私も加わらせていただきました!

弟子マイクさんが撮られた師匠・鋤田正義さんの若かりし頃の写真も貴重です。



マイクさんが、Tシャツにサインをするとき、その端を引っ張って協力してた鋤田ファミリーの「あ・うんの呼吸」に感激しました!巨匠、鋤田さんまでもが!

私がいただいたサイン。マイクさんは作品はとってもスタイリッシュで哀愁に満ちていますが、ご本人は、とーってもキュートでハッピイな方なんです。


鋤田事務所があった原宿のセントラルアパートの中庭をのぞむ写真にキュンとします。70年代半ばに、中庭はセントラルパークという名のカフェになり、私は毎日のように通っていました。

この写真集には、キュンとする時代の匂いがいっぱい詰まっていて、この時代をこよなく愛する私にとっての宝物の一冊を作ってくださったことに感謝したいほどの気持ちです。
写真展にはまた行こうと思っています。


※写真展についての情報はこちらをご覧ください。
http://www.biotop.jp/野上眞宏-写真展「blue-tokyo-1968-1972」開催/

※現在上映中の鋤田正義さんのドキュメンタリ映画「SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬」に関してはこちらの情報をご覧ください。
sukita-movie.com/

http://sukita-movie.com/theater.php